2025年05月28日
甲状腺機能亢進症は、中高齢のネコで問題となることが多い病気です。
症状は、【食欲が増した】【痩せてきた】【最近よく吐く】【水を飲む量が増えた】【怒りっぽくなった】【よく鳴く】など様々です。時々、ネコの痴呆か?と思われて相談に来られる飼い主様もおられました。
この病気が厄介なのは高くなった甲状腺ホルモンの影響で合併症がよく認められる事です。
【心筋症】【腎臓病】【高血圧】【肝障害】など、重篤な病気も併発してしまうこともあります。
治療は大きく内科と外科に分かれますが、よく行われるのはは内科療法です。甲状腺を抑える薬や甲状腺専用のごはんがあります。
ただし、内科療法でうまくコントロールできない場合は外科治療を行うケースもあります。
診断は比較的簡単で血液検査で甲状腺ホルモン濃度を測ります。症状が認められホルモン濃度が基準値以上に高くなっていれば亢進症と診断できます。
早い段階で発見できればその分合併症のリスクを抑える事もできますが、発見が遅れてすでに合併症が起きていると残念ながら長生きできる可能性は低くなります。
はやり大切なのは、『早期発見と早期治療』です。ほとんどは血液検査で診断することができますので、中高齢のネコの飼い主様でちょっと気になるという方は年1回ぐらいのペースで定期検査やペットドッグを受けていただいてもよいかと思います。
気になる飼い主様はお気軽にお問い合わせくださいね。