肺炎

2025年05月27日

写真は約18歳のワンちゃんです。咳と呼吸が苦しそうとの主訴でした。食欲もやや低下して体重も減少しているようようでした。

高齢であること・呼吸器症状・食欲不振・体重減少があったため、精密検査が必要であると考えて、血液検査・レントゲン検査・エコー検査を実施しました。レントゲン検査の結果、【肺炎】が疑われました。

 

※写真左側の白い部分(赤矢印)が肺炎が疑われる部分です。

 

その他の検査結果についても異常はありましたが今回は肺炎のお話をさせて頂きます。

肺炎に対して、抗生物質と消炎剤を処方いたしました。

 

こちらは治療後の写真です。

 

白い部分がキレイになりました。咳も治まり食欲も戻って体重も増えて来てくれています。

お薬も終了とし肺炎については治療終了としました。

 

その他の持病のためこれからも通院は必要ですがとりあえずは一安心です。

 

今回はおそらく【誤嚥性肺炎】かと考えています。

高齢になると免疫力の低下や様々な機能の低下により本来気管には入っていくはずのないものが誤って気管の方に流れ込んでしまったり吸い込んでしまったりすることで起こります。

今回は病変が右側に限局していること・呼吸器の症状はあるが比較的重度ではなく慢性経過をたどっていること等から誤嚥性肺炎を疑いました。

 

咳や呼吸が苦しくなる原因は肺炎以外にも色々とあります。

中には緊急で治療しないと助からないような病気もありますので、長引く咳や体調不良や呼吸の苦しさをともなうような場合は出来るだけ早めに受診してくださいね。